塾とは その2

学年別の通塾率(都市圏)

都市圏においては、塾へ通う子どもの割合は小4で急増します。その理由は、このころから中学受
験勉強を始める子どもが多いためです。小5から中3まではほぼ一定のペースで増加し、中3では
大半の子どもが塾に通っています。
出典:子供の教育費調査(東海銀行・1991年)

塾・予備校 受講率(東京都)

塾・予備校受講率は、通っている学校の種類ごとに、特徴的な動きを示しています。まず、多数派で
ある小学校(公立)と中学校(公立)においては、受講率は大きな動きはありません。平成11年度は、
わずかながら増加に転じているので、平成10年度が景気の底であったかのような印象を受けますが、
これは楽観的すぎる見方でしょう。

小学校(私立)は、受講率が年々低下してきています。というのも、エスカレーター式に私立の中学校
に進学できますし、そもそも私立の小学校は公立の小学校に比べて学校教育費がかかるので、塾・
予備校へ通うのは控えておこう、という動きが表面化してきたのかもしれません(あまり自信はありませんが)。

中学校(私立)は、中学校(公立)に比べると低い数字ですが、小学校(私立)とは対照的に受講率が
上昇しています。私立中学校の場合は、エスカレーター式に上の私立高校に進学できる(内部進学
できる)ことになっていますが、だからといってまったく勉強せずに遊んでばかりいるわけにはいきません。
なぜならば、あまり成績が低位であると内部進学できなかったり、また複数の高校が内部進学先とし
て存在する場合は、成績上位の者から希望する高校に進学できるなど、最近の私立中学校は生徒が
よりまじめに勉強するように内部で競争させるシステムをどんどん取り入れているからです。これは、
少子化時代における生徒確保のための、生徒の質的向上施策の一環でもあります。このあたりが中
学校(私立)の受講率上昇の原因と考えられます。

高校は、公立、私立とも増加傾向にあり、特に私立高校の塾・予備校受講率が急増しています。高校
までしかない私立学校の場合、大学入試は公立高校と同様の実力勝負になりますし、また先ほどと同
じく少子化時代における生徒確保のために、生徒の大学進学実績を向上させるべく、以前よりも受験
指導に力を入れている私立高校が増えつつあります。高校(私立)の受講率上昇の理由は、このあた
りと思われます。

出典:保護者が負担する教育費調査(東京都教育庁)
  −−−東京都内在住の3歳から22歳までの子どものいる世帯(無作為抽出)を対象とした調査

塾・予備校関連費(東京都)

塾・予備校関連費は、全体的に低迷しており、長引く景気低迷がその主因かと思われます。受講率が
増加しつつある中学校(私立)及び高校(私立)であっても、塾・予備校関連費は伸び悩んでいるようです。
同様に家庭教師も少子化の影響を受けています。

多数派である小学校(公立)と中学校(公立)においては、受講率は横ばいであったが、塾・予備校関
連費は減少の一途を辿っています。これでは、塾や予備校がどんどんつぶれていくのも納得ができますね。

平成11年度は平成9年度と比べて、中学校(公立)で−11%、高校(公立)では何と−26%となって
います。高校は公立・私立とも塾・予備校関連費が大きく減少していますが、その理由のひとつは高ま
る現役合格志向による浪人の人数減少があるのではないかと思います(浪人の人数についてのデー
タは持っていません)。

唯一伸びているのは、小学校(私立)です。その理由は、私には良く分かりません。私立小学校に子供
を通わせている家庭は、公立小学校へ通わせている家庭よりも、一般的に経済的な余裕があります。
しかし、それはずっと前から同じことなので、近年の支出増加の理由にはなりません。そもそも、先の
グラフの通り、私立小学校の塾・予備校受講率は低下してきているのです。すなわち、通っている生徒
の割合は減っているのに、通っている生徒1人あたりの支出額は増加している、という状況です。これは、
二極分化の傾向と言えるのではないでしょうか。つまり、塾や予備校に通わない層と、通って高額の授
業料を支払っている層の、二極分化です。後者はいったい、どのような塾・予備校に通っているのでしょ
うか、これはとても気になるところです。

出典:保護者が負担する教育費調査(東京都教育庁)
  −−−東京都内在住の3歳から22歳までの子どものいる世帯(無作為抽出)を対象とした調査
注)この「塾・予備校関連費」には、家庭教師や通信教育は含まれていない

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最終更新日:2018/1/5